レンタルサーバーの機能の中で、「マルチドメイン対応」という表記を目にすることも多いかと思います。では、そのマルチドメイン対応とは一体どのようなものなのかご存知でしょうか?
マルチドメイン(複数ドメイン)は、企業で複数のWebサイトを制作する場合などに、非常に便利な機能です。その機能とはどのようなものなのか、確認していきましょう。
1. マルチドメイン(複数ドメイン)とは
マルチドメイン(複数ドメイン)とは、1つのレンタルサーバー契約の中で、複数のドメインでWebサイトを作成できる機能のことです。以降、本文内では表記を「マルチドメイン」に統一します。
例えば、「example.co.jp」と「example.jp」という2つのドメインを取得していたとすると、「example.co.jp」と「example.jp」のURLを持つ2つのWebサイトを、1つのレンタルサーバー契約の中で制作・運用できるということになります。もちろん、追加で他のドメインを取得したとしても、その取得したドメインも合わせて運営することが可能です。
最近では、企業が複数のWebサイトを運営することも珍しくなくなってきました。大企業はもちろんのこと、中小企業などでも企業紹介のコーポレートサイトと、商品やサービスのWebサイトを分けて運営しているところも多くなっています。
具体的には、「example.co.jp」の属性ドメインでコーポレートサイトやイントラネットを運営し、商品やサービスなどを「example.jp」で運営するなどがあります。
そういった意味では、複数のWebサイトを手軽に管理・運営可能なマルチドメイン機能がついたレンタルサーバーは、今や必須の機能といっても過言ではないでしょう。
2.レンタルサーバーでマルチドメイン運用するメリット
マルチドメインでの運用のメリットは、何よりも複数サイトの管理が非常に楽になるという点です。仮に、複数サイトをそれぞれ違うレンタルサーバーで運用するとなると、レンタルサーバーごとに仕様などが異なるため、それぞれのWebサイトの管理が非常に煩雑になってしまいます。
しかし、マルチドメインで運用することで、1つのレンタルサーバーに複数サイトを集約することができ、Webサイトを効率的に管理・運営することが可能です。
また、複数のレンタルサーバーで運用する場合、当然ですが費用もその分必要になります。マルチドメインで運用することで、レンタルサーバーの費用を1つのサーバーのみの費用で運用できるようになり、コスト削減にも繋がります。
3.レンタルサーバーでマルチドメイン運用するデメリット
マルチドメインを利用するデメリットとしては、1つのレンタルサーバー契約で運用しているため、そのレンタルサーバーに何らかの障害が発生した場合には、全てのドメインが影響を受けてしまうことです。
また、レンタルサーバーの中にはマルチドメインに対応していても、利用可能なドメイン数が決まっています。マルチドメインで複数サイトの運用を考えている方は、利用可能ドメイン数をあらかじめ確認しておきましょう。
4. マルチドメインに関するQ&A
マルチドメインに対する、よくある疑問をまとめてみました。契約前に、このような部分は確認しておくとよいでしょう。
Q:マルチドメインは、どのようなドメインでも運用可能ですか?
A:日本語ドメインなども含めて利用できることが多いですが、一部受け入れ出来ないドメインがあるレンタルサーバーもあります。契約前には確認しおきましょう。
Q:利用可能なドメイン数はいくつでしょうか?
A:レンタルサーバーによって、マルチドメインで利用可能なドメイン数は異なります。あらかじめ、利用可能なドメイン数を確認しておきましょう。
Q:マルチドメインで作成したWebサイトを、全て WordPressで運用したいのですが可能でしょうか?
A:ほとんどのレンタルサーバーで可能ですが、データベースの利用可能数についても確認しておきましょう。
現在のWordPressはプレフィックスを変更することにより、1データベースで複数サイト利用することも可能ですが、あらかじめデータベースの利用可能数を確認しておくことをおすすめします。
なお、プレフィックスは日本語で接頭辞と言い、WordPressデータベース内の各データ(テーブル)が、それぞれどのWebサイトのものか区別するために付ける名前の先頭部分となります。
Q:ドメインを新たに取得しましたが、ドメインを追加したらすぐ使えるようになりますか?
A:マルチドメインに限らず、一般的なレンタルサーバーでは、ドメイン追加後にDNS設定をする必要があります。
まとめ
現在では、企業が複数のWebサイトを運営することは多く、複数のWebサイトを管理・運営することを考えれば、マルチドメインが利用可能なレンタルサーバーを選ぶのが最適でしょう。
CPIでは、共用サーバーのシェアードプラン「ACE01」でも、複数のマルチドメインや、CMSに欠かせないデータベースが複数利用可能になっています。
Webサイトの将来を見据え、複数のサイト運営が可能で、安定したレンタルサーバーを選びましょう。